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DXの前のデジタル化(デジタイゼーション・デジタライゼーション)

  • 業種 病院・診療所・歯科
  • 種別 レポート

医療DXコンサルティングレポート06

狭義のデジタル化の先にあるDX

「経済財政運営と改革の基本方針2022」、いわゆる「骨太の方針2022」を受けて、2022年10月に医療DX推進本部の第1回会合が開催されました。診療報酬改定DXやオンライン資格確認など、医療DX領域の検討が進みつつあります。

総務省の「令和3年版情報通信白書」では、DXの定義と類似した用語の定義の違いを示しています。(総務省「令和3年版情報通信白書」)

Digitization(デジタイゼーション)既存の紙のプロセスを自動化するなど、物質的な情報をデジタル形式に変換すること
Digitalization(デジタライゼーション)組織のビジネスモデル全体を一新し、クライアントやパートナーに対してサービスを提供するより良い方法を構築すること
DX:Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること

病院に読み替えれば、紙カルテを電子カルテに変換することが「デジタイゼーション」、対面診療というビジネス全体をデジタル化によりオンラインで対応できる遠隔診療へ変換することが「デジタライゼーション」だといえます。

そしてDXは、狭義のデジタル化(デジタイゼーション・デジタライゼーション)の先にある、組織変革によるコスト構造変革を実現し、従来とは異なる事業領域(病床機能転換や新規事業の開始)で患者経験価値(PX)向上などの競争優位性を実現することが求められます。

こうした定義を踏まえた上で病院DXを考えていくと、理想と現実に大きな乖離があることを痛感させられます。

続きは、病院DX専門サイトでご覧ください

本稿の執筆者

太田昇蔵(おおた しょうぞう)
株式会社日本経営 副部長

大規模民間急性期病院の医事課を経て、2007 年入社。電子カルテなど医療情報システム導入支援を経て、2012 年病院経営コンサルティング部門に異動。現在は、病院CX (組織変革)のための人事制度改革を支援するとともに、D(デジタル化)のための医療情報システム・RPAの導入支援を手掛ける。2005年西南学院大学大学院経営学研究科博士前期課程修了、 2017 年グロービス経営大学院 MBA コース修了。

株式会社日本経営

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

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